【巷でよく聞く「レム睡眠」とは】役割に学ぶ睡眠の質の向上方法
レム睡眠とノンレム睡眠とは、私たちが寝ているときの睡眠の種類のことです。
本記事では日々の睡眠に不満を感じている人に向けて、レム睡眠とノンレム睡眠それぞれの役割と、今日から実践できる睡眠の質を向上させるための方法についてご紹介します。
目次
レム睡眠とは
レム睡眠はいわゆる眠りの浅い睡眠のことです。
急速眼球運動睡眠とも呼ばれます。
レム睡眠時は運動野への神経活動が遮断されているため身体が動くことはありませんが、脳の中の大脳皮質は覚醒時(普段起きている状態)よりも活発に活動しています。この活動の影響で人は夢を見ると言われており、レム睡眠直後に起床すると夢の内容を覚えていることもあります。
金縛りなど、意識はあるのに身体が動かない場合もレム睡眠だと考えられています。
レム睡眠の役割
レム睡眠中は、脳が起きた状態で、主に情報の整理や定着が行われています。 レム睡眠時は眠っていても眼球が盛んに動き、浅い眠りの状態のことを言います。 体は弛緩して休息状態にあるため、体の休息の時間と言えます。
ノンレム睡眠とは
ノンレム睡眠はいわゆる眠りの深い睡眠です。徐波睡眠とも呼ばれます。
ノンレム睡眠時は、レム睡眠時には活発に活動していた大脳皮質の活動も低下し、脳が完全に休息モードに入ります。脳全体の血流もゆっくりになり、神経細胞のつながりや細胞自体のメンテナンスが行われます。ノンレム睡眠はN1からN4の4つの段階に分けることができ、N4がもっとも深いレベルの睡眠です。睡眠時間の50%〜60%はN1〜N2レベルの睡眠が占めています。
ノンレム睡眠の役割
ノンレム睡眠は身体も脳も休めるための完全休息モードです。いかにノンレム睡眠を深くできるかが、睡眠の質の大部分を決定します。ノンレム睡眠時には成長ホルモンの分泌や蛋白同化、免疫機能増加など、人間の身体に必要なさまざまな機能が動いています。
レム睡眠とノンレム睡眠の関係
浅い睡眠のレム睡眠と深い睡眠のノンレム睡眠の間には、どのような関係があるのでしょうか。
実は両者は切っても切れない関係にありました。
レム睡眠とノンレム睡眠は90分サイクル
人間の睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠は交互に入れ替わりながら行われます。入眠直後は1度の睡眠の中でもっとも深い眠りとなるノンレム睡眠が行われ、その後はおおよそ90分周期でレム睡眠とノンレム睡眠が入れ替わりながら起床まで睡眠が続きます。
実はこの90分サイクルに合わせて起床できると、目覚めがとても良くなります。逆に、深いレム睡眠中に無理やり起こされたりすると、脳のメンテナンス中に起こされることになるので目覚めも悪く、睡眠の質も悪くなります。
成長ホルモンが分泌されるゴールデンタイム
成長ホルモンはノンレム睡眠時にもっとも分泌されます。
中でも、入眠直後のノンレム睡眠時でもっとも成長ホルモンが分泌されることもわかっています。 よく22時〜2時に成長ホルモンがもっとも分泌されると言われてい
睡眠時間が十分にとれていても、質の悪い睡眠だと眠りが浅く、睡眠の効果を十分に得ることができません。良質な睡眠は自律神経を整える効果もあり、日常生活を有意義なものにする上でもとても重要な役割を担っています。
質の良い睡眠を取る方法
普段の習慣を見直すだけで、質の良い睡眠をとることができるようになります。また、良質な眠りのためには寝具選びも大切です。 質の良い睡眠をとるための方法をいくつかご紹介します。
夜の習慣
夜にした行動で睡眠の質が変わります。夜にした方が良い習慣についてまとめました。
- 寝る2時間前には夕食を済ませる
- 就寝1時間前に入浴し、就寝時に深部体温が下がるようにする
- 就寝前にはブルーライトを避けて部屋を暗くする
朝の習慣
朝の行動でも、その日の睡眠の質が変わります。朝にした方が良い習慣についてまとめました。
- 起床直後に5分以上太陽の光を浴びる
- 朝食を食べる
- できるだけ朝食には咀嚼が必要なものを選ぶ
寝具選び
良質な睡眠には寝具選びも重要です。人によって適した寝具が異なるので、自分に合ったものを選びましょう。以下のような観点で寝具を選ぶと良いでしょう。
- 掛け布団は室温に合わせて調整する
- 敷き布団は身体へのフィット感を大切にする
- 寝る時の姿勢に合った高さの枕を選ぶ
- 季節に合った素材を選ぶ
睡眠サイクルを意識して良質な睡眠をとろう
睡眠サイクルを意識して就寝時間を固定化したり、普段の生活習慣や寝具に気を使うことで睡眠の質を高めることができます。
継続的に良質な睡眠をとることは健康にもいいですし、日常生活のパフォーマンスも上がります。
あなたの人生を有意義なものにするためにも、今日から良質な睡眠をとれるように意識を向けてみてはいかがでしょうか。
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