低血圧で起きれないって本当?原因と改善方法について徹底解説
「低血圧だから、朝はすっきりと起きれない」と言う人もいますが、低血圧と目覚めは関係ないという意見も見られますよね。
実際には低血圧と寝起きは関係あるのでしょうか。
また、すっきりと目覚める方法についても紹介します。
目次
低血圧は病気ではない
収縮期血圧(最高血圧)が100mmHg以下で、拡張期血圧(最低血圧)が60mmHg以下のときは、低血圧と診断されます。低血圧は病気ではありませんので、低血圧状態でも特にトラブルなく日常生活を送っている人も大勢います。
低血圧の原因
低血圧の人のほとんどは、体質的に血圧が低い人です。低血圧の理由が分からないので、「本態性低血圧」と呼ぶこともあります。低血圧による自覚症状もほとんどなく、健康的に生活できていることも多いのです。そのため、全ての低血圧の人が、治療を必要とするわけではありません。
しかし、低血圧の人の約10%は、体質ではなく何らかの原因があって低血圧症になっています。原因が特定できる低血圧を「症候性低血圧」と呼ぶこともあります。例えば、事故で大量に出血をしたとき、心臓病を患っているとき、内分泌系に異常が見られるときなどは低血圧症状が見られることがあります。
低血圧が引き起こす症状
低血圧自体は病気ではありません。しかし、血圧が低いということは臓器に送られる血液量が少ないということにもなりますから、身体の不調や臓器疾患が生じることもあるのです。
例えば、立ちくらみやめまい、頭痛、倦怠感などは、低血圧の人によく見られる症状です。また、血流悪化から肩こりや動悸、失神などの症状が見られることもあります。
低血圧と寝起きの関係
低血圧だから寝起きが悪くなるとは言い切れませんが、朝起きたときに「つらい」と感じる低血圧の人が多いのは事実です。しかし、低血圧そのものが、寝起きを悪くしているのではありません。
低血圧によって末梢血管まで血流が届きづらくなり、朝もなかなか体温が上がらず、自律神経のバランスが乱れることなどが寝起きを悪くしているのです。
朝が弱いのは自律神経が原因
自律神経は、活動時に活発に働く「交感神経」と休息時に活発に働く「副交感神経」から成り立っています。交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、目が覚めても体が活動できる状態にならず、「朝がつらい」と感じるようになります。
また、自律神経のバランスが乱れていると、スムーズに入眠しづらくなるだけでなく、眠りの質が低下し、起床時までに体と脳の疲れがとれなくなる可能性が高まります。
そのため、朝起きても疲労が残り、目は覚めても体が動かない状態になります。
起立性調節障害
立ち上がったときや体を動かしたときに一時的に血圧が下がり、立ちくらみが起こる症状を「起立性調節障害」と言います。
高血圧の人であっても一時的に下がると、起立性調節障害を起こすことがあります。 起立性調節障害は、思春期の健康な子どもにも症状が現れます。そして、朝起きれないことから不登校になる可能性が高まります。
自分や身の回りの人に起立性調節障害の疑いがある場合、生活に支障をきたしているのであれば、医師に相談するようにしましょう。
低血圧で起きれない人の解決法
血圧が低く朝起きるときにつらいと感じる人は、何らかの対策を講じる必要があります。今すぐできる解決法をいくつか紹介します。
朝できる対処法
朝、ベッドから出にくいと感じたら、布団の中で体を動かしてみてはいかがでしょうか。手を開いたり閉じたりして手先を温め、ゆっくりと自転車こぎの動きをしてみてください。徐々に末端まで血流が届き、身体を起こしやすくなります。
また、部屋を明るくして、しっかりと朝の光を体に浴びることも大切です。朝日を浴びることで、自律神経のバランスが整い、交感神経が活発になって身体も活動モードにシフトします。
生活の改善
生活リズムを整えることでも、朝の目覚めを良くできます。毎日、同じ時間に就寝・起床し、できれば食事も同じ時間にとるようにしてください。
また、適度な運動を続けることも、生活リズムを整えるうえで重要なポイントです。朝起きたら、少しウォーキングなどの軽い負荷の運動をするのも良いですね。朝の光を浴びることもできますし、身体を動かすことで自律神経のバランスも整います。
医師に相談する
色々試してみてもすっきりとした目覚めが得られないときは、何か病気にかかっているのかもしれません。
病院に出向き、医師に相談してみましょう。低血圧が原因で不調が続いている場合には、昇圧薬を処方してもらえることもあります。
朝起きれないのは睡眠の質が原因かもしれない
朝起きれないのは、就寝時に疲れが充分に取れていないからかもしれません。すっきりとした目覚めは、質の高い睡眠からも得られます。睡眠の質を向上させて、良い目覚めを手に入れていきましょう。
睡眠の質を向上させる方法
睡眠の質を向上させるためには、入眠してすぐに深い眠り(ノンレム睡眠)に入る必要があります。
例えば、ブルーライトは、脳の視床下部に働きかけて、睡眠へと誘導するメラトニン分泌を抑制する作用を示します。質の高い睡眠を得るためにも、眠る前1時間ほどはブルーライトを発するものは見ないようにしてください。 また、昼寝をすると夜に眠りづらくなる人は、昼間は眠気が襲っても我慢する方が良いですね。
睡眠の質を高めるためにも、入眠してすぐに深い睡眠を得られるようにしましょう。
起きれない朝とお別れしよう
目覚めが良いと、一日が実りあるものになります。
元々低血圧の人は、自律神経のバランスが整うように生活リズムを調整し、質の高い睡眠を得られるように就寝前はブルーライトを発する機器は見ないようにしてください。
また、生活を改善しても朝起きれない人は、医師に相談してみましょう。
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