睡眠不足でズキズキと頭痛が!何とかしたい痛みへの対処法
受験勉強や仕事で十分な睡眠が取れなかった時、
脈打つような頭の痛みや吐き気を催す、片頭痛に悩まれることってありませんか?
この記事を書いている私自身も、6時間以下の睡眠となると片頭痛が起こりやすく、ひどい時は1日近く何も手が付けられない状態になる時があります。
なぜ睡眠不足になると頭痛を起こしやすくなるのか不思議ですよね?
今回はその謎について検証し、どうすれば改善できるのかについてお話していきたいと思います。
目次
睡眠不足による頭痛の原因はなに?
それでは早速、睡眠不足と頭痛の関係性について解説していきます。 理由としては、大きく分けて2つあると言われています。
血流の乱れ
日頃の体の疲れが取れず、筋肉の緊張状態が続くと交感神経が刺激され、血管が収縮、そして血液量が低下します。
この血流の乱れが繰り返されると、今度は循環を正常に戻そうと「セロトニン」という成分が分泌され始め、収縮していた血管が拡張。
そして、血管が拡張されたことで脳神経が刺激され、頭痛が起こってしまいます。
自律神経の不調
自律神経には、活動的となる日中や興奮状態の時に優位になる「交感神経」と、就寝中やリラックス状態の時に優位になる「副交感神経」があり、血管の収縮や拡張に大きな影響を与えています。
通常、眠っている時は「副交感神経」が優位になっているのですが、睡眠不足になると「交感神経」が優位になり、自立神経が正常な働きをしなくなります。 たまった疲労は改善されないまま蓄積されていき、血管が収縮、そして血行が悪くなって頭痛を引き起こしやすくなります。
睡眠不足による頭痛が原因の5つの症状
睡眠不足になると頭痛だけではなく、ほかの症状も併発することがあります。 これからご紹介する症状のうち、思い当たるものがある方は、睡眠不足を改善することでその症状が和らぐ可能性があります。
1. 寒気
睡眠不足によって自律神経が乱れると、体全体の血液循環が正常に機能しなくなるという現象が起こりやすくなります。 そうすると、体作りに必要な栄養や酸素が血液に乗って行き渡らなくなり、結果的に寒気の症状が出る場合があります。
また血液循環の悪さは、脳の中にある「体温調整中枢」にも影響を与えてしまい、実際寒いわけでもないのに「寒い」と間違った判断をしてしまうこともあります。
2. 吐き気
睡眠不足によって起こる血管収縮や血液量の低下は、脳の延髄というところにある「嘔吐中枢」を刺激します。そのため、吐き気、ひどい時は嘔吐の原因にもなります。
3. 肩こり
血液循環の悪化は活性酸素の排出機能に支障が出たり、体に必要な栄養や酸素が十分に行き渡らなくなって、筋細胞の修復・改善が行われなくなってしまいます。これが肩こりの原因です。
4. 発熱
風邪のようなウイルス性の発熱ではなく、睡眠不足のストレスによって交感神経の働きを活発化させてしまい、自律神経のバランスの崩れから発熱する場合があります。
5. 判断能力の低下
徹夜した後に受けたテストで、うっかりミスをしてしまったことはありませんか? 十分な睡眠をとらないと交感神経が刺激され、思考の中枢である大脳皮質の機能が鈍り、結果的に判断能力が低下していきます。
睡眠不足による頭痛の改善と予防方法
睡眠不足による頭痛だけではなく、それに伴った症状まで起きてしまうのは困りもの。どうしても休めない用事がある方にとっては、非常に辛い1日となってしまうことは間違いありません。
だからと言って毎回薬を飲む、ということもできれば避けたいですよね?
睡眠不足による頭痛やそれに伴う症状を改善するには、やはり大元の原因である睡眠不足を根本から解消することが必要です。
今回は睡眠不足を解消するための4つの方法をご提案します。
寝室の環境や寝具を変える
睡眠不足の原因の1つとして、自分に合った寝具を使っていないという理由が考えられます。
繊細な方ほど、ちょっとした変化で眠れないという事態が起きてしまいますよね?
寝心地の悪い寝具を使っていると、どんなにリラックス状態であったとしても交換神経が刺激されてしまい、眠れないという状態にしてしまいます。寝つきが悪い方は、新しい寝具に変えてみるといいでしょう。
就寝時は電気を消す
睡眠は、メラトニンというホルモンが体内時計に作用し、日中の活発な状態から自然な眠りへと促す働きを持っています。
このメラトニンは目から入る光の刺激によって分泌量が調節されるので、室内が明るいまま寝てしまうと正常にメラトニンが分泌されず、「覚醒状態」、つまり睡眠不足という事態を招いてしまいます。
真っ暗にすると眠れないという方もいるかと思います。その場合はできるだけ部屋を暗くするようにしましょう。寝る前のスマートフォンも目に光を与えるのでよくありません。就寝1時間前には使うのをやめ、体が睡眠状態になる経過を妨げないようにしましょう。
食事の時間を見直す
満腹状態は、成分分解や消化活動が活発になっているため寝つきが悪くなる原因の1つと言われています。 ですので、できれば夕食は就寝の3時間前には済ませましょう。ベッドに入る頃に、胃腸の活動が穏やかになっていると眠りやすくなります。
寝酒はやめる
お酒を飲むと、確かに眠くなることはあります。しかし、お酒のアルコールは3時間ほど経つと「アセトアルデヒド」という交感神経を刺激する成分に変わってしまいます。お酒を飲んで寝てしまっても、その睡眠の質は悪く、睡眠時間も短いものになりやすいです。
お酒も夕食と同様、早めに飲むことが睡眠不足解消につながっていきます。
パーキンソン病による睡眠不足
これまで説明してきたような寝具の不具合や生活習慣の乱れだけが、睡眠不足の原因というわけではありません。
「パーキンソン病」という名前を1度は聞いたことがあるでしょうか?
有病率は、65歳以上では1,000人以上、全国患者数で言えば20万人以上に達していると言われている病気です。
パーキンソン病の症状として「手足の震え」や「うつ病」、「認知症」などがありますが、実は「睡眠障害」も代表的な症状としてあげられています。パーキンソン病が進行すると、精神安定剤としての役割を持つ「セロトニン」の分泌が正常にされなくなり、不眠症になってしまうことがあります。 原因がはっきりを解明されていないので、確実な治療法は見つかってはいません。
しかし、そのまま放っておくことは症状の悪化になってしまうので、きちんと専門医の方に見てもらうようにしましょう。 パーキンソン病は脳内物質と関係のある病気と考えられています。
病院に行かれる際は、神経内科に相談するようにしてくださいね。
質の良い睡眠をとって頭痛を解消しましょう
いかがでしたか?
睡眠不足は頭痛から始まり、吐き気や発熱なども引き起こしてしまいます。
日常に支障が出るのは嫌ですよね?
忙しい毎日を過ごされている方も多いと思いますが、意識的に睡眠時間を確保するように、そして睡眠環境はリラックスできるものに整えるようにしてみてください。
質の良い睡眠が1番の頭痛薬ということをお忘れなく。
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